燐火は佇む
夕焼け小焼けの空の中
融けてゆく
朱い着物とくちびる
影法師は ひっそりとくろく
足下にしがみつく
突然、
激しい郷愁の感に襲われ、
世界は紅くノスタルジィに染まる